TOEICは、どのくらい短時間で、どのくらい正しく英語を理解できるか、をシビアに測定してくるテストである。
問題はかなり精密に作り込まれていて、理解度を正確に数値化されてしまう。
昔はTOEICのハウツー本などが出回っていたが、最近のTOEICはそれでは太刀打ちできなくなってしまった。
本当にTOEICである程度のスコアを取りたいのであれば、「本当に読めるようにする」「本当に聞けるようにする」ことが、遠回りのようで1番近道である。
そのために有効なトレーニングは、
1 読めるようにする → 音読
2 聞けるようにする → シャドーイング
である。
音読のやり方
1. まず文章に目を通し、分からない単語をチェックする
2. 日本語訳と見比べて、英文で意味が取れるかを確認する
3. 音声を聞いて、正しい発音を耳に入れておく
4. 音読開始
5. 発音が分からなくなったら、きちんと音声で確認する(ローマ字読みはしない)
・ゆっくり読んでいいので、意味をきちんと思い浮かべながら読むこと。
・分からない発音や意味を、そのままにしないこと
使用するスクリプト
・Part3、4が苦手な人 → 演習問題よりPart3、4の問題文と選択肢、本文
・Part7が苦手な人 → 演習問題からPart7の本文
※間違えた問題や、苦手と感じる問題を選ぶ
※Part7の問題文を使う時は、音声があれば必ず聞いて、発音を確認する
音読成功のコツ
音読は、シャドーイングと比べて続けやすい。
ただ少し単調なトレーニングなので、音読の効果をきちんと覚えておいて、毎日少しずつ続けるようにしよう。
音読の効果とは
音読は、文字に意味と音を与える
音読は、視覚でとらえた情報を音声化するトレーニングである。
これを行うことは、文字に意味と音を与えることだ。
多くの人は、単語の発音を知らないまま英語の文章を読んでいる。
例えば「apple=アプレ」のように、日本語のカタカナ発音を当てはめて読んでいる人も多いかもしれない。
この場合、英語の単語には音が与えられていない状態だ。
人間の脳は、意味と音の両方が揃って初めて、言語を処理することができる。
母国語の場合も、子供は小さい頃(小学校低学年の頃)から、学校で徹底的に音読をする。
これは、視覚でとらえる文字に音と意味を与えることで、読むスピードを上げるためである。
音読をすると、黙読も早くなる
普通に文章を読む時は、言語に限らず脳内で一度音声化をしている。
①音声化
②意味処理
この順番で脳内で処理しているため、どちらかで処理が遅れると読む速度が落ちる。
音読は実際に声に出すことによって、この2つの処理を無理やり行っている。
黙読だと気付かずスルーしてしまうようなことでも、音読だと直さないと読めないこともある。
つまり音読が早くできるようになれば、脳内での処理速度が上がり、黙読が早くなるということだ。
具体的な音読のコツ
・早く読もうとしないこと
・ゆっくりで良いので、正確に読むように心がけること
・読みながら意味が分かる状態になるように、意味を思い浮かべながら読んでいくこと
・意味が分からなければ、すぐに日本語訳を見て確認してもいい。
※ストレスをかけすぎず、とにかく少しずつでも良いので、毎日継続することが大切。
※外出先などで取り組みたい時は、口を動かすだけでも少しは効果がある。
まとめ
・音読は、視覚でとらえた情報に「音」と「意味」を結び付けていくトレーニングである。
・視覚で読んだ文字に「音」と「意味」が与えられて初めて、脳内で言語として処理されるスピードが上がる。
・音読をすると、音と意味の処理速度が上がり、黙読をするのが速くなる。